小さな花をたくさんつけた枝が、朝夕でも伸びていることがわかる6月。
静かにたわわに実るぶどうと日々バタつくヴィニュロンたちの9月。
剪定が終わり、整然と並んだぶどう樹と角田の山を遥かに見はるかす2月。
ワイナリーに来れば、どの季節もぶどうとワインの真実を垣間見ることができます。
いつでもゆっくりしていただけるように、私たちはヴィネスパとトラヴィーニュという2つの宿泊施設を用意しました。
ぜひワイナリーへおこしください、ぶどうの伸びる音を聞きに。
Stay with us, and listen to the grapes grow.
滞在するワイナリー、それがカーブドッチです。
3日間極低温でスキンコンタクトを行い、発酵はピエドキューブを使用した天然酵母に委ねました。
トップに来るのは華やかな柑橘系の香り。
口に含むと柔らかな液体がかすかな苦味と共に広がります。
2023年どうぶつシリーズの多くは天然酵母で発酵していますが、改めてその相性の良さに驚いています。
より柔らかで緩やか。もっと早く取り組めばよかったとも思いますが、この安定感はこれまでの経験あってこその事。
きっと今が取り組むべきタイミングだったのでしょう。
まだ詰めてからの時間が短いのでこれからどんどん変わっていくと思いますがまずは一安心。
とても美味しいワインができました。
華やかで甘やかなぺんぎんをお楽しみください。
【生産者情報】
カーブドッチ(Cave d’Occi)は新潟市街地から南西方向に車で約30分、日本海に沿ってのびやかに横たわる角田山の麓にあります。
見渡す限りの広大なぶどう畑に囲まれた一帯には、訪れた人がワイン造りの現場に触れ、ワインや料理を愉しみ、豊かな時間を過ごしていただけるような空間やサービスが揃っています。
カーブドッチの始まりは1992年、今から30年ほど前に遡ります。
新潟の砂丘地に初めてワインぶどうの木を植えたのは、今から30年ほど前の1992年のこと。
新潟市から西へ向かう国道から800mも奥に入った不便な場所を選んだのは、ワイナリーはぶどう畑に囲まれているのが当然と思ったからです。
その頃、スイカ畑の轍のある道を進み、ワイナリーに辿り着く方は一日数組。
来ていただいたお客様を必ずワイン工場や畑にご案内していました。
ワインぶどうはどうやって育てているのか、ワインはどのように造るのか、ワイン造りをじかに見ていただいたのです。
時が経つにつれ地元新潟をはじめ首都圏や県外のお客様も徐々に増えていきました。
それに従いワイナリーはレストランやベーカリー、ショップなどを備えて、一日過ごせる場所へと進化していきます。
行き交う車が増えた畑道は市道となって舗装されアクセスも向上、温泉やホテルもできたカーブドッチは小さな村のようになったのです。
ワインが生まれ育つ場所に来て、時間を過ごしてもらいたいという思いは昔も今も変わりません。
小さな花をたくさんつけた枝が、朝夕でも伸びていることがわかる6月。
静かにたわわに実るぶどうと日々バタつくヴィニュロンたちの9月。
剪定が終わり、整然と並んだぶどう樹と角田の山を遥かに見はるかす2月。
ワイナリーに来れば、どの季節もぶどうとワインの真実を垣間見ることができます。
いつでもゆっくりしていただけるように、私たちはヴィネスパとトラヴィーニュという2つの宿泊施設を用意しました。
ぜひワイナリーへおこしください、ぶどうの伸びる音を聞きに。
Stay with us, and listen to the grapes grow.
滞在するワイナリー、それがカーブドッチです。
●なぜ新潟で?
カーブドッチワイナリーが創業されたのは1992年。
今でこそ国内の主なワイン産地は全国に広がっていますが、新潟はワイン未開の地でした。
それでも私たちカーブドッチは角田山の麓を開拓していくことを決めました。
当時は、ワイナリーが自分たちの畑を持つこと自体が異例で、通常ぶどうは農家から仕入れるものでした。
でもワイン造りの全てを行いたい、そして新しいことをやるときは誰もいないところでやろうと。
そのような想いからワイナリーがまだない場所を探し、そして首都圏からのアクセスも重視して新潟市に決めたのです。
買いに来ていただくことを事業のコンセプトに掲げていたので、場所選びにおいて首都圏との距離は重要事項の一つだったのです。
この新潟の地で造られるワインは、自分たちで育てたワイン用ぶどうを100%使った自家醸造の「日本ワイン」。
そこには「日本のワインは美味しい」ことを伝えていきたいという想いがありました。
●カーブドッチの風土
新潟の角田山麓を選んだ大きな理由はテロワール、つまりワイン造りを行う環境が整っていたからです。
まず土壌が砂地であること。砂地はワイン用ぶどうの栽培に適していて、繊細なワインが生まれるといわれています。
とは言え水はけが良いわりに栄養分が乏しいので、毎年堆肥を入れたり草生栽培をしたりと、土作りを続けています。
海に近く一年中海から西風が吹き、病気になりにくいのも栽培上の利点で、夏場は熱集積が高く、雨が少ないのも特徴です。
また、この一帯は新潟には珍しく冬の積雪も殆どなく、高い湿度はぶどうの樹や芽を守ってくれます。
カーブドッチの味わいがワインに現れることを願い、日々の栽培作業を続けています。
●アルバリーニョとの出合い
ワイナリーにとって最も重要なことは「土地にあったぶどう品種」を見つけること。
その品種さえ見つかれば「容易に・質の高いワインが・安定的」に造れるからです。
創業からこれまでゆうに40種以上、現在でも19種のぶどうが植わっています。
転機となったのは2005年。
スペイン大西洋岸を訪れた際に港町バルでアルバリーニョというワインに出合った時でした。
最果ての地と角田の風景がすっと結びついたのも不思議でした。
でき上がったワインの味はもちろんのこと、栽培が容易で耐病性も高く、なによりこの砂質土壌でしか引き出せないジャスミンや中国茶のような香りを感じることができるのです。
正にこの土地の適性品種だと期待をしています。
●ワイン造りの楽しさ
ぶどうは土地によって味わいも変わるし、天候不良で不作になる年もあります。
しかしその不作のぶどうで造ったワインが美味しくなったりもします。
なぜかといえば、造り手が最良を求め思考を巡らせるからです。
そのような試行錯誤が見え隠れして、人間臭さを感じるところがワイン造りの面白さだと思います。
果物を原料としている時点で味は毎年変わり、その変化は人間の手の及ばないところで起こり、その上でその変化を受け入れ楽しむ文化がワインにはあります。
クオリティを一定に保つことのできる他のお酒とは大きく異なります。
クラシカルなワイン造りに情熱を注ぐ一方で、新しい試みとしてどうぶつシリーズを手がけています。
「あなぐま」「みつばち」「ぺんぎん」といった動物のイラストがエチケットに描かれたシリーズで、体に染み入る優しい味わいを目指して造っています。
「サブル」などの王道ワイン、ナチュラルワインのニュアンスをまとう「どうぶつシリーズ」、そして最近では食用ブドウで造るポップでキュートな「FUNPYシリーズ」にも力を入れています。
ひとつのスタイルにこだわるのではなく、いろいろな人が自分好みの味と出合えるワイン造りを目指しています。
自国のワインを日常的に愛飲する人が多いヨーロッパのように、日本ワインを味わいながら楽しく暮らす人が増えていくといい。
そのような想いで日々ワインを造っています。
(ワイナリー様WEBページより)