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Rosso Melogna / メッソ・メローニャ 2022

Rosso Melogna / メッソ・メローニャ 2022

《控えめ果実香と個性的な香り、酸と渋味のバランスが美しい》
¥4,290 税込
商品コード: RD1288
数量
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容量
750ml
度数
12
イタリア
産地
カンパーニャ
カテゴリー
生産者
モンテ・ディ・グラツィア
品種
ピエディロッソ (60%)、ティントーレ・ディ・トラモンティ (30%)、モッショ (4%)、オリヴェッラ (3%)、シャシノーゾ (3%)
味わい
外観は紫がかったやや赤色。(指の影は透けて見える)果実香は控え目、スミレの花、ややアースティ(土っぽさ)・ややインキー(インクっぽい)も感じる。酸味はやや高め、渋味は細やかでさらりと流れる印象。一見地味な印象ですが、しっとりと焼いた薄切りのジビエやカスレなど食事を自然と連想させる液体。抜栓後は様子を見ながら数日間お楽しみいただけそうです。(2025/09村瀬)
醸造
樹齢30年標高600mの畑。
収穫したブドウを果皮と共に6日間のマセレーション、圧搾しステンレスタンクで醗酵を終える。
ステンレスタンクで12カ月、ボトル詰め後6カ月の熟成。
彼らが所有する、最も標高の高い区画のブドウより造られる、「フレッシュさ」を表現した赤。
ピエディロッソはトラモンティのオリジナルではないですが、地域では古くから栽培されてきたブドウ。
高標高と強い火山性土壌、特徴的な気候環境で栽培されたピエディロッソは、他の地域のそれとは明らかに異なる個性を見せます。
ベースとなるピエディロッソに、ティントーレなど地品種も合わせて醸造。
マセレーションの期間をあえて短く、果実のフレッシュさ、飲み心地を意識した赤。
タンニンは若くも決して嫌味ではなく、強い酸とフレッシュな果実に良いバランス感を与えてくれます。
「酸っぱさというものが、必ずしもネガティヴなものではない」、それを証明してくれるかのような成熟したブドウの持つ、フレッシュな酸とタンニン。
ランブルスコやテッラーノのような「旨味ある酸」、食事との相性を容易に想像できる、力をもった赤ワインだと思います!



【生産者情報】
世界遺産にも登録された「世界一美しい海岸」と呼ばれる、アマルフィより北に7km、険しい山道の先にあるトラモンティの町。
アマルフィ海岸より直線距離で僅か5kmでありながら、町の中心部の標高でさえ400mを越えます。
ブドウ畑は500m~700mと非常に標高の高いところにあります。
当主であるアルフォンソ・アルピーノは、ホームドクターとして人々の健康を管理しながら、土地に残る伝統的なブドウ栽培とワイン造りを守るため、ワイナリーを営んできた人物。
そんな父の姿を見て育った息子であるフォルトゥナ―ト。
幼いころより父の後についてブドウ栽培を手伝ってきたこともあり、トスカーナ州ピサの大学で農業を専攻し、2015年よりアルフォンソより引き継ぎ、ワイン造りを行っています。

厳しい急こう配と、火山性の砕石を含んだ貧しい土壌。決して豊かとはいえないこの土地で暮らす人々が、暮らしの中で生み出してきた農業、そして生きるためのワイン造り。
先祖から引き継いだ畑(Monte di Grazia)を中心に現在4haのブドウ畑。
地表から1.5~1.7mほどの高さで放射線状に広がる棚仕立て、Raggieraラッジェッラ仕立てと呼ばれる棚仕立ては、樹の中心や合間から日光が地表に当たるため、果実自体の生育が良いのはもちろん、地表でも他の野菜の栽培ができる伝統的な手法です。
一般的に棚仕立てというと、新梢も多く結実も多い、、結果、収穫量が非常に多い印象がありますが、樹齢50年以上、中には100年を越える樹も少なくない彼らの畑では、棚仕立てとは思えないほどの収穫量の少なさ。
畑によって多少違いはありますが1haあたり3t~と聞けば、その少なさには驚いていただけると思います。
「根より離れた位置で結実するこの仕立て、常識的に考えてもグイヨーのような低い仕立てに比べ、土地のエネルギーが果実に届きにくい。
さらに土地に溜まった日照、熱が果実に伝わらずブドウの熟度が上がりにくいって言われてきた。
でもこの10年~15年で平均気温も上がり、むしろ長い時間をかけて果実が熟成させることが出来るようになった。」
そう話すフォルトゥナート。例年猛暑が続いていても、収穫は10月下旬~11月まで続くことも少なくないといいます、、。

個性的な土壌、伝統に倣った仕立てだけでなく、このトラモンティの独自性には、オリジナルのブドウ品種についても知っていただく必要があります。
黒ブドウであるティントーレ、ギリシャ時代より残ると言われているブドウでソレント半島、このトラモンティ近郊に飲み残っていると言われるブドウ。
他にも白ブドウであるペペッラなど、3方を海で囲まれ、残り1方もヴェスヴィオ火山由来の強い火山性土壌(軽石、砕石、砂を強く含む)によって、フィロキセラの被害を免れた特殊な土壌環境を持っています。
実際に、モンテディグラツィアの持つ高樹齢の畑においては、そのほとんどがピエディフランコ(自根)の状態で残っています。
結実が悪く収穫量が基本的に少ない、そして成熟の遅いティントーレやペペッラ。
他にはない独自の個性を持ったブドウと、樹齢100年を越える古いブドウ畑を守ってきた父、アルフォンソの意志を受け継ぎ、その個性的なブドウ品種の特徴を表現するための醸造を考え始めたフォルトゥナート。

2010年頃より、醸造において培養酵母の添加や、醗酵中の温度コントロールを段階的に行わなくなったアルフォンソ。
しかし、専門的な知識や経験値の無さから、どこか確証がなかったと漏らすアルフォンソ。
しかし農学を学んできたフォルトゥナ―トが加わったことで、畑での作業の質、土壌環境の改善だけでなく、醸造においても明確な意思を持つようになった直感しました。
フォルトゥナート曰く
「ティントーレは非常にマイナーで個性的でありながら、まだその本質を伝えるようなワイン造りが行えていなかった。
晩熟であるこの果実が、その本来の姿を見せるためには、圧倒的に【時間】が足りなかった。」
父であるアルフォンソを心から尊敬し、父が守ってきたものをより磨き上げ、形を大幅に変えるのではなく昇華させるかのようなフォルトゥナ―トのワインへのフィロソフィ。
ティントーレの可能性と性質を読み解き、ワイン造りには時間が必要と結論付けた彼。
今まで以上に時間を費やしたワイン造り。そして、新しい世代ならではの価値観やアイデアによって生まれた新しいキュヴェ。
改めてもう一度、この小さなワイナリー「モンテ ディ グラツィア」について知っていただきたい。
土地やブドウの個性は言葉で語るものではない、その味わいにこそ、感じるべきもの。その核心がある魅力あふれるワイン、そして造り手です。

(インポーター様資料より)


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