パーデバーグ山の斜面に位置した樹齢58年の古木ピノタージュ(花崗岩、真砂土)を使用。
酸とフレッシュさを保持したタイミングで早朝に手摘み収穫。
選果後、すぐにセラーへ運び、全房のまま時間をかけてゆっくりと丁寧にダイレクトプレス。
果皮との接触を最小限に抑えることで、過度な色素・タンニン抽出を避けつつ、ピノタージュ特有の果実の厚みと柔らかなテクスチャーを引き出します。
ステンレスタンクに移し、一晩落ち着かせ、そのまま自然発酵が始まります。
発酵管理は極めてシンプルに保たれ、人的介入を最小限に抑えることで、果実本来のピュアな表現を優先。
発酵終盤、残糖がわずかに残る段階でノンフィルター、酸化防止剤なしで瓶詰め。
瓶内で発酵を完結させるアンセストラル方式を採用。
「Sybille」という名前は、1901年のボーア戦争に由来します。
当時、“シビル号”という船が西海岸に漂着し、それは生産者の祖母が57年間暮らした農場の向かいに現れました。
このワインは、その祖母、そして20世紀初頭の過酷な時代を生き抜いた人々への敬意を込めて名付けられています。
ラベルはケープタウンのタトゥーアーティストによるデザイン。
ロゼとライトレッドの中間の絶妙なスタイルの上質な繊細系ペットナット。
サーモンがかった小麦色。
伊予柑やリンゴ、金柑コンポートの柔らかな果実に、柑橘のわたのほろ苦さ。
きめ細やかでスムースな泡が全体を包み込みます。
オレンジのようなコクを伴ったふくよかな果実感がありながら、全体は驚くほどクリアでスルスルと飲める仕上がり。
危険なほど飲めると評されるのも納得の一本です。
【生産者情報】
ヤルゲンは、南アフリカ・スワートランドのナチュラルワイン・シーンを牽引する、今最もエネルギッシュな醸造家の一人です。
名門エルゼンバーグ大学で醸造学を学んだ後、南アフリカ出身のフランス・ルーションの巨匠「マタッサ」のトム・ルッブ氏のもとで自然派の哲学に開眼。
帰国後は、南アフリカのナチュラルワインのパイオニアであるラムズフックにてクレイグホーキンスの右腕として活躍し、2009年に自身のプロジェクト『インテレゴ』を始動。
理想のワイン造りを始めるため、極寒のロシアのワイナリーへ二度の収穫出稼ぎに行き、その給料で中古のバスケットプレスを購入したという熱いエピソードを持ちます。
この反骨精神と情熱が、彼の造るワインの生命力の源です。
スワートランド特有の花崗岩土壌がもたらす、硬質なミネラル感と高い酸を神聖視し、彼は収穫前に「ブドウの茎」を自ら噛んで熟度を判断。
こだわりの全房発酵によって、ワインに独特の清涼感とスパイシーで美しい骨格を与えています。
「醸造中の音楽の振動が酵母に影響を与える」と信じ、お気に入りの曲を流しながら、野生酵母による自然発酵、無ろ過・無清澄、酸化防止剤最小限のスタイルを貫きます。
ラベルデザインには、自身の愛犬やサーフィンでの体験など、彼の人生の断片が投影されています。
「スワートランドの暴れん坊」という愛称とは裏腹に、液体は驚くほどピュアでエレガント。
身体に染み入るようなドリンカビリティと、大地を感じさせるエネルギーが同居する「生きたワイン」です。
(インポーター様資料より)